大腸憩室症
腸の壁が弱くなり、腸管の中の圧力によって腸の内側にある粘膜が袋状に外へ突き出た「憩室(けいしつ)」ができた状態です。憩室ができてしまう原因は、食物繊維不足による便秘で腸の中の圧力が上昇し、さらに加齢による腸の壁の弾力低下が組み合わさることで、腸の壁の弱い部分が押し出されると考えられています。憩室自体は無症状ですが、炎症(憩室炎)や出血(憩室出血)を引き起こすことがあります。
大腸憩室は消化器にできる憩室の中で最も頻度が高く、年齢とともに増加し、多発して見られることもあります。
日本では右側の大腸に多く見られると言われていますが、最近は欧米での好発部位である左側の大腸(S状結腸や下行結腸)の憩室が増加傾向にあります。
日本では大腸憩室を持っている方は20%程度いると言われています。