胃・お腹が痛い
胃・お腹が痛い

胃の痛みにはさまざまな原因があります。主なものとしては、急性胃炎や慢性胃炎があります。胃炎が悪化すると胃潰瘍になり、最悪の場合には胃に穴が空いてしまうこともあります。
胃酸が急激に分泌され胃の粘膜が傷つき炎症が起こります。
脂肪の消化に時間がかかり胃腸に負担がかかります。
刺激物が胃粘膜を直接刺激し炎症を引き起こします。
飲酒や喫煙は胃酸の分泌を促進します。
自律神経の乱れによる胃酸分泌の変化によります。
特にアスピリン製剤やロキソニンなどの非ステロイド系抗炎症薬。
日本の慢性胃炎の約8割がピロリ菌感染によるものとされています。ピロリ菌は胃の粘膜に感染して持続的な炎症を引き起こします。この炎症により胃酸を分泌する細胞が徐々に破壊され、胃の粘膜が萎縮(薄く痩せる)していきます。萎縮が進むと胃酸の分泌が著しく低下し、消化機能の低下や食欲不振、胃もたれなどの症状が出ることがあります。ピロリ菌感染は慢性胃炎から胃潰瘍、十二指腸潰瘍を引き起こしたり、長期間の感染で胃がんの発症につながります。
ピロリ菌除菌治療が推奨されます。治療は胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)と2種類の抗菌薬(抗生物質)を1週間服用します。治療後、6~8週間後に再検査し、除菌の成功を確認します。ピロリ菌を除菌することで、胃炎の再発や胃がんリスクが大幅に低減できます。ただし、ピロリ菌を除菌した後でも未感染の方に比べると胃がん発症のリスクは高いため、定期的な胃カメラ検査が推奨されます。
胃酸の分泌を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカー)、胃粘膜を保護する薬などが使われます。アルコールや薬(NSAIDsなど)、ストレスなど原因となるものがあれば、それを取り除くことや生活習慣の見直しも大切です。急性胃炎は、原因の除去と薬物治療によって多くの場合すぐに症状が改善します。
潰瘍には胃酸分泌抑制剤を使い、ピロリ菌陽性なら除菌治療も行います。ポリープは種類によって切除または経過観察が必要です。
治療は必要ありませんが、胃粘膜に萎縮や腸上皮化生がある場合は胃がん予防のため、定期的な内視鏡検査を受けましょう。
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