食欲がない
食欲がない

食欲がなくなる原因として胃炎、胃潰瘍、胃がん、食道がん、十二指腸潰瘍、肝臓疾患、膵炎などの消化器の病気や不調が代表的です。これらは胃腸の機能低下や痛み、閉塞などにより食欲低下を引き起こします。また、心不全や慢性腎臓病、甲状腺機能異常(特に甲状腺機能低下症)なども食欲不振の原因になります。
また精神面にも影響を受け、不安や緊張、ストレスが自律神経のバランスを崩し、食欲を低下させます。さらに、運動不足や睡眠不足、食事時間の乱れ、不規則な生活習慣も影響します。過度な飲酒も肝機能を低下させ、食欲不振につながることがあります
消化器がんによるものは、がんが消化管に直接影響を与え、嚥下障害や消化吸収の障害が起こることが食欲減退の主な原因となります。さらに、がん細胞や免疫反応に伴うサイトカイン(体の防御や炎症の調整を助ける伝達物質)の分泌により代謝が亢進し、体内の代謝異常が起こることで食欲が抑制されることもあります。また、がん悪液質と呼ばれるがんに特有の代謝異常症候群があり、これは食欲低下と体重減少、筋肉量の減少を引き起こします。消化器がん患者の約75~80%に食欲不振が生じるとも言われています。
がんは進行性の病気ですが、初期の段階では症状の乏しいことが多いです。健康診断による定期的な検査や内視鏡検査による消化管の精査により早期発見が可能です。些細な症状でも結構ですので体に不調がある場合にはご相談ください。
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