鎮静剤を使用した胃カメラ・大腸カメラ検査
鎮静剤を使用した胃カメラ・大腸カメラ検査
当院では鎮静剤を使用して胃カメラ検査や大腸カメラ検査カメラ検査を受けることが可能です。
もちろん当日ご予定がある方など鎮静剤を希望されない方もいると思われますので、検査前にご希望をお聞きします。
鎮静剤を使用することで内視鏡の苦痛を少なくすることができます。また、内視鏡検査は1度受けて終わりではなく、定期的に検査していくことが最も大事です。一度辛い検査を経験してしまうと、どうしても次回の検査に足が遠のいてしまうと思います。当院の願いとしてはより多くの患者様に安全で苦痛の少ない内視鏡検査を定期的に受けていただくことでがんの発症を早期に発見することにあります。
当院では鎮静剤の使用の有無にかかわらずモニターにて脈拍や血中酸素濃度を常時測定し検査を行うため安全に検査していただくことが可能です。
当院で使用する薬剤はミダゾラム、プロポフォール、ペチジンとなります。ミダゾラムの拮抗薬としてフルマゼニルを使用します。
ベンゾジアゼピン系の短時間作用型鎮静薬で不安軽減や軽い鎮静を目的に使用します。内視鏡検査直前に静脈内に注射します。通常10秒から2分程度で効果が現れ、持続時間は1時間から6時間程度とされています。効果自体は個人差があり、効きやすい方や効きづらい方もいらっしゃいますので適宜状況に応じて投与量を増減します。副作用として不整脈、血圧変動、徐脈、悪心、嘔吐、前向性健忘症(注射前の記憶がなくなる)などが現れることがあります。また普段よりアルコールを常用飲酒されている方はミダゾラムとアルコールの脳内作用経路が一緒のため効きづらい場合があります。
静脈麻酔薬の一種で主に全身麻酔薬の導入や維持に使用されます。こちらもミダゾラム同様検査直前に投与いたします。効果発現が非常に早く静脈内投与後20〜30秒で効き始め1分で最大効果が発現となります。ミダゾラムよりも覚醒が早く、麻酔から覚めるのが早いことが特徴です。ただし卵や大豆アレルギーの方には使用できません。副作用として、投与時の血管痛、徐脈、悪心、嘔吐などがあります。
主に痛みを和らげるために使用され、内視鏡検査時の苦痛や嘔吐反射を抑える効果があります。ペチジン自体には鎮静効果はなく鎮静作用や意識低下は起こりません。そのためミダゾラムやプロポフォールと併用して使用することが多いです。以前内視鏡検査を行った際に嘔吐反射や痛みが強かったなどの経験がある患者様に使用できますので事前にお申し付けください。また鎮静を必要とせず検査中に画面を見ながら検査を受けたい患者様にはペチジン単体で使用することも可能です。
主にミダゾラムなどベンゾジアゼピン系鎮静薬の拮抗薬(効果を打ち消す薬)として内視鏡検査中や検査後に覚醒を目的に投与します。過鎮静となってしまった患者様などに投与いたします。フルマゼニルの半減期(薬を投与した後、体内に存在する薬剤濃度が代謝や排泄によって半分になるまでにかかる時間)は50分程度とされています。ミダゾラムの半減期は1.8〜2.8時間ですのでフルマゼニル投与後、再鎮静が起こることもあります。
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