疾患の解説|センター北消化器・内視鏡Jクリニック|胃カメラ・大腸カメラ・肛門診療

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疾患の解説

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逆流性食道炎

逆流性食道炎は最近増加傾向にあり、成人の5人に1人が発症していると言われています。特に最近は、しつこい咳や喉の違和感を自覚される方もおり、最初は耳鼻科や呼吸器科を受診され、その後、消化器病院へ紹介されるケースもあります。 思い当たる症状がある方、または他科で原因が特定できない方は、消化器内科を受診し、胃カメラ検査による診断をお勧めします。

バレット食道

バレット粘膜が存在する食道をバレット食道と言います。バレット粘膜とは「胃食道逆流症(GERD)による慢性的な胃酸逆流刺激により食道の粘膜が本来の扁平上皮から、胃の粘膜に似た円柱上皮に置き換わってしまった状態」のことを言います。

食道がん

まず食道とは、のどと胃をつなぐ約25cmの長さ、直径2〜3cmの筋肉性の管状の臓器です。食道は食物の通り道であり、食物を飲み込むと食道の筋肉が収縮する蠕動運動により、食物を胃に送り込みます。食道は消化や吸収の機能はなく、口から食べたものを胃に運ぶ輸送役割を果たします。 食道がんとはその食道に発生する上皮性悪性腫瘍(いわゆるがんです)で、日本では扁平上皮(扁平上皮は身体のさまざまな部位、例えば皮膚、口腔、喉頭、食道などに存在します)がんが90%以上を占めます。好発部位は食道の中間部位に当たる胸部中部食道です。60歳以上に多く、リスクとして飲酒、喫煙、食道アカラシアが危険因子となります。 日本人の食道がんの罹患率は、2021年時点で人口10万人あたり約20.8例、男性は34.7例、女性は7.6例となっています。 男性の罹患数は女性の5倍近くと大きな差があります。

胃炎

胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起きた状態を指します。主に急性胃炎と慢性胃炎の2種類があり、急性胃炎は食べ過ぎ、飲み過ぎ、過度なストレス、喫煙、薬剤などが原因で起こりやすく、慢性胃炎は主にピロリ菌感染が原因です。胃炎の症状には胃痛、吐き気、胸やけ、胃のむかつきや重さなどがありますが、無症状の場合もあります。慢性胃炎が長期間続くと胃粘膜が薄くなる萎縮性胃炎になり、胃がんのリスクも高まるため注意が必要です。胃炎の診断は症状のほか、内視鏡検査によって胃の粘膜の状態を確認して行われます。治療は原因に応じて胃酸を抑える薬やピロリ菌除去などが行われます。

ヘリコバクター・ピロリ感染症

胃がんの罹患率は日本では近年大きく低下していますが、それは若年層のピロリ菌への感染率の大幅な減少によるものです。日本におけるピロリ菌感染率は35〜40%と推測されています。ピロリ菌感染は除菌を行わないと生涯にわたって胃粘膜へ感染し胃粘膜の慢性的な炎症を起こします。それにより胃・十二指腸潰瘍、胃がん、胃MALTリンパ腫、胃過形成性ポリープなどの様々な上部消化管疾患を引き起こします。現在のピロリ菌のガイドライン(H.pylori感染の診断と治療のガイドライン)では原則としてピロリ感染者全てが除菌治療の対象とされています。 ピロリ菌の感染経路は未だ未解明ですが、家族内感染が主な感染経路であるということは確実であると言われています。

機能性ディスペプシア

ディスペプシアというと聞き覚えがない言葉だとは思いますが、もともとbad(dys)digestion(pepsia)を意味するギリシャ語であると言われています。 FDの定義は「症状の原因となる器質的、全身性、代謝性疾患がないにも関わらず、慢性的に心窩部痛や胃もたれなどの心窩部を中心とする腹部症状を呈する疾患」とされています。 皆様は胃痛や胃もたれなどの症状があり胃カメラ検査を行ったものの異常がないと言われてしまったことがないでしょうか? FDは一見内視鏡上、所見はなく健康な胃に見えますが、腹部膨満感や早期満腹感、心窩部痛、心窩部灼熱感など様々な症状を引き起こします。

胃・十二指腸潰瘍

胃または十二指腸の組織が、粘膜筋板(粘膜の下にある組織)を越えて深く欠損した状態を言います。心窩部痛(胸の下あたりの痛み)、腹部膨満感などの症状のほか、合併症として吐血、下血、消化管穿孔(消化管に穴が開くこと)、狭窄(潰瘍により胃や十二指腸が変形し食物が通らなくなること)などが生じることがあります。

胃がん

胃の内側の粘膜の細胞が異常にがん化し無秩序に増殖することで発生するがんのことです。胃壁は5層構造で、がんは主に最も内側の粘膜から発生し、がん細胞が進行すると粘膜の下層や筋層、さらに外側の漿膜にまで浸潤していきます。胃の粘膜や粘膜下層にとどまっているものは「早期胃がん」、筋層より深く広がったものを「進行胃がん」と呼びます。進行すると周囲の臓器やリンパ節に転移しやすくなり、お腹全体に腫瘍細胞が散布される腹膜播種を起こすこともあります。特に進行が早く、胃壁を硬く厚くさせながら広がるスキルス胃がんは発見が難しく治療も困難で、胃がんの中でも悪性度が高いタイプです。

感染性腸炎

ウイルスや細菌、寄生虫などの病原体が腸管に侵入・定着・増殖し、炎症や消化器症状を起こす疾患です。 主な原因はノロウイルス、ロタウイルス、腸炎ビブリオ、サルモネラ、病原大腸菌、赤痢菌、カンピロバクターなどの細菌やウイルスです。

虚血性腸炎

虚血性腸炎は、大腸の血流が低下することで大腸粘膜に炎症や潰瘍が起こる疾患で、高齢者や便秘がちな女性に多く見られ、急に左下腹部痛が起こり、その後血便や下痢、時に吐き気や嘔吐を伴うこともあります。ほとんどは一過性の症状で、短期間で治ることが多いですが、重症の場合や壊死に至る場合は入院治療や手術が必要となることもあります。

過敏性腸症候群

皆様は「なんとなくお腹が痛い」、「便秘や下痢を繰り返す」といったお腹の不調に悩まされたことはありませんか? IBSは腹痛や便通異常(便秘や下痢)が3ヶ月間の間に度々起こったりもしくは継続的に続いてしまう病気です。 お腹の不調で大腸カメラを行っても一見何も異常がなく、正常と言われてしまうこともありますが、がんや炎症性腸疾患がない場合にはIBSの可能性があります。

大腸ポリープ

大腸の粘膜から内側にできるできものの総称です。大腸ポリープは主に腫瘍性(良性腫瘍と悪性腫瘍どちらも含みます)と非腫瘍性に分類されます。将来的に大腸がんになる可能性がある腫瘍性ポリープは「腺腫(せんしゅ)」といい、発見された段階で切除することが大切です。一方、非腫瘍性ポリープには炎症性や過形成ポリープ、若年性ポリープ(過誤腫性)があり、通常はがん化しにくいものです。

大腸憩室症

腸の壁が弱くなり、腸管の中の圧力によって腸の内側にある粘膜が袋状に外へ突き出た「憩室(けいしつ)」ができた状態です。憩室ができてしまう原因は、食物繊維不足による便秘で腸の中の圧力が上昇し、さらに加齢による腸の壁の弾力低下が組み合わさることで、腸の壁の弱い部分が押し出されると考えられています。憩室自体は無症状ですが、炎症(憩室炎)や出血(憩室出血)を引き起こすことがあります。 大腸憩室は消化器にできる憩室の中で最も頻度が高く、年齢とともに増加し、多発して見られることもあります。 日本では右側の大腸に多く見られると言われていますが、最近は欧米での好発部位である左側の大腸(S状結腸や下行結腸)の憩室が増加傾向にあります。 日本では大腸憩室を持っている方は20%程度いると言われています。

潰瘍性大腸炎・クローン病

主に大腸の粘膜を侵し、びらんや潰瘍を形成する原因不明の炎症が大腸に広がる病気です。病変は主にお尻に近い大腸である直腸から始まり連続して広がっていきます。経過中に良くなったり悪くなったりを繰り返し腸管の炎症や腸管の外の臓器まで合併症を引き起こすこともあります。また、長年炎症に侵されると大腸がんの発症リスクも上がるとされています。若い方に好発し典型的な症状としては粘血便、下痢、腹痛などを引き起こします。日本での有病率は欧米より低いですが、近年増加傾向にあり、2015年の疫学調査によれば推定患者様は約22万人に上ると言われています。

大腸がん

大腸がんは、大腸に発生する悪性腫瘍です。大腸がんは、早期発見と適切な治療が重要で、進行すると便が詰まってしまったり、出血する可能性があります。さらに進行すると、遠隔転移といって、大腸以外の臓器(主に肝臓や肺)に転移して転移先の臓器の機能を失わせ、最終的には命に関わる状況となります。

胆嚢炎

胆嚢は肝臓の下にある臓器で肝臓で産生される胆汁を貯留・濃縮して放出する器官です。胆嚢炎はその胆嚢に炎症を起こす疾患で原因はほとんどが胆石(85〜95%)です。 胆石が胆嚢頸部や胆嚢管に嵌頓し胆嚢内に炎症が起こる現象が胆嚢炎です。

虫垂炎

まず虫垂(ちゅうすい)は、大腸の盲腸(大腸の最初の部分にある右下腹部に位置する腸)の後ろ内側に突起状に垂れ下がった細長い臓器です。消化・吸収の役割はほとんどなく、主にリンパ組織を含むため免疫に関係する臓器と考えられています。虫垂は直径約5mm、長さ約5cmほどの大腸の一部にあたります。その虫垂に糞石(便が石灰化したもの)や食物残渣(食べ物のかす)、腫瘍などが詰まって虫垂の中の圧が上昇し血流の巡りが悪くなり二次的に感染が加わることで炎症を起こし発症します。

鼠径ヘルニア

鼠径とは左右の太ももの付け根の溝の内側にある三角形状の部分で、下腹部の一部を指します。ヘルニアとは先天的または後天的に組織の隙間に臓器や組織が脱出し入り込んでしまう病気です。ヘルニアにはいくつか種類がありますが、その中でも鼠径部に腸やその他の組織が入り込んで膨れてしまう病気のことを言います。

熱傷

熱傷とはやけどのことで、やかん・鍋のお湯、コーヒー・味噌汁など熱い飲み物、フライパンやアイロン、炊飯器・ポットの蒸気での事故や高温シャワーやお風呂、調理中の油はねなどさまざまなタイミングで起こり得ます。

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